2026年4月3日

 『これからどうしたいですか?  あなたはそう尋ねました。  正直、今でもよくわかりません。  答えを出すには、僕にはまだ時間が掛かりそうです』

 白波が時間を緩やかにするみたいに砂を撫でている。  それに呼応するように文字にも呼吸が生まれた。

『あなたは、「あなたが本当にいるべき場所は、どこですか」とも尋ねましたね。  この町も、部屋も、きっと永遠の居場所ではないのでしょう。少なからず、まだ自分の居場所だとは思えません。  どれもが自分のもののようでいて、どこか借り物みたいに感じてしまいます。  それでも、ここを仮の避難所だと思ったまま、やり過ごすのはやめようと思います。  逃避先ではなく、ここから始める場所として、この海を見てみたい。  あなたが、この砂浜を僕の居場所にしてくれました』